宇宙の最終段階
熱的死
宇宙の膨張が続けば、最も可能性の高いと考えられているのが、熱的死と呼ばれるシナリオである。1012年という時間尺では、現存する恒星は燃え尽き、宇宙は暗くなる。
宇宙は、エントロピーの高い状態に近づく。
熱的死以降の時代は、銀河はブラックホールに崩壊し、またブラック・ホールはホーキング放射を通じて蒸散する。
ある大統一理論では、陽子欠損は、残りの星間ガスを陽電子と電子に変換し、光子の再結合が生じる。
この場合、宇宙は無期限にただ一様な放射をする浴槽として存在し、また次第に低いエネルギーへと赤方偏移して、その放射も冷えきってしまう。
真空準安定事象
寿命の長い偽の真空(en:False vacuum)であるなら、宇宙はトンネル効果により低エネルギーの状態になる可能性がある。そのようなことになれば、すべての構造はたちどころに崩壊する。